バッバラ女性センターとのコラボレーション第2弾。
アーティストによるハンドプリントを讃えます。
先住民ファッション プロジェクト (IFP) が推進するバッバラ女性センターとヘレンカミンスキーのコラボレーションは、
はじめての取り組みにもかかわらずベストプラクティスとして評価され、継続することが叶いました。
このプロジェクトは先住民族の利益と文化を保護しながら、
アーティストとデザイナーがファッション業界とどのように協業していくのかを模索するアプローチでもあります。
さまざまな課題解決を経てベンチマークを確立し、強固なパートナーシップを築くことが最大の目的です。
ヘレンカミンスキーはこの重要なプロジェクトに貢献できることを非常に誇りに思っています。
今日のファッション業界の動向と彼ら固有の文化について、アーティストとの対話を深め、次の世代に伝えるために取り組んでいます。
Bábbarra Women's Centre
Bábbarra Women's Centre
オーストラリア、ノーザンテリトリー州のアーネムランド北部にマニングリーダという先住民族のコミュニティがあります。そこで活動しているバッバラ女性センター(外部の英文サイトに移動します)は、女性のための安全なスペースとして1983年に設立されました。知識やアイデアを共有する施設としても機能し、1989年にはBábbarra Designsが主要な社会事業として位置づけられるようになります。女性たちの絶妙でユニークなデザインと手捺染のテキスタイルが彼女たちの創造性を支え、彼女たち自身とコミュニティの経済的自立を支援しています。現在、ここはオーストラリアで継続的に運営されている最古の先住民織物工房のひとつです。
ヘレンカミンスキーはバッバラ女性センターと協業できることを非常に誇りに思っています。このパートナーシップは、クラフトパーソンシップにおける新たなつながりでもあります。共に協力しあい、アーティストが今日のファッション業界でのクリエイティブな活動やビジネスを成長させるために必要なスキルを身につけることを目指し、そして次の世代へと受け継いでいくことを望んでいます。
Belinda Kernan
ベリンダは新進気鋭のアーティストです。ベリンダのテキスタイルデザインは、母の故郷であるノーザンテリトリーの砂漠に自生する植物を題材にしています。
オーストラリア北部のノーザンテリトリーは先住民族の本拠地とされ、独自の文化、芸術、物語が伝承されています。ベリンダの母はアリス・スプリングス近郊の東アレンテ地方、リエンティエ・アプルテ (サンタテレサ) のコミュニティの出身で、父親の故郷はマニングリダです。ベリンダは両親の言語に加え、中央アーネムランドに属するさまざまな言語を話します。
言語
ンジェバナ語、東アレンテ語
コミュニティ
マニングリダ
Waterlilies
ベリンダは バッバラ・デザインと提携して、淡水ビラボン(湖)に咲き誇るスイレンを生き生きとした多様な生態系とともにユニークに描きました。ビラボンに憩う植物や生物のライフサイクルは、季節によって変化します。ビラボンは文化的に重要なモチーフであると同時に、淡水と食料の重要な供給源でもあります。
Marebu
今回のコラボレーションでは「マレブ」を描きました。このデザインは彼女の母方であるクニンジュク族の特別な物語になぞらえています。「マレブ」とはパンダナスと呼ばれるヤシの木に似た植物を編み上げて作られた手織りのマットのことで、彼女たちの文化に非常に密接にかかわる道具です。寝具、魚を捕まえるための柵、食べ物を水で濯ぐためのざる、赤ちゃんを保護するカバーといった生活用品としてだけでなく、儀式に用いるスカートとしても使用されています。
Raylene Bonson
レイリーンは2012年から バッバラ・デザインに参画している才能に溢れるテキスタイルアーティストです。レイリーンはバッバラ女性センターの創設メンバーでもある、亡き母ナンシー・グヌンワンガから指導を受けており、先祖の物語や儀式用の品々を描いたデザインでよく知られています。
言語
ンジェバナ語、クニンジュク語
コミュニティ
マニングリダ
印刷される布を、弱粘着剤を敷いた長いテーブルに固定します。その際、しわにならないように留意します。
スクリーンメッシュに感光性乳剤(コーティング剤)を塗布し、乾燥させます。白黒でデザインが施された透明フィルムをスクリーンの上に置き、紫外線にさらして露光します。紫外線によってデザイン部分が硬化したら、余分な乳剤を取り除きます。この過程で印刷用スクリーン版が出来上がります。
スクリーンの位置を変更して繰り返し印刷したり、複数の色を重ねたりする際に版ずれが起きないよう、布地の端にガイドを取り付けます。
スクリーンの上にインクを流します。
スクイージー(ゴム製のへら)を使用してスクリーン全体にインクを均等に伸ばします。慎重にスクリーンを持ち上げ、インクを乾かします。このプロセスを2度繰り返します。
最初の版が乾いたら、2 番目の版を配置します。
スクイージーを使用してインクを塗布するプロセスを繰り返します。
最後の版を準備し、同じプロセスを繰り返してデザインを完成させます。
最後の黒色を刷ることで輪郭が鮮明となり、いきいきとしたプリントに仕上がります。全体を乾燥させて、完成です。
過去のコラボレーションをご覧ください。
DISCOVER NOWこのコラボレーションは先住民ファッションプロジェクト(IFP)の指導の下、著作権代理人よりライセンスされています。
このプロジェクトは職人技術の保存とオーストラリアのファッション業界における先住民の利益を保護することを目的としています。
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