Blog Article – What is Raffia?
ラフィアはヘレンカミンスキーのものづくりを象徴する素材です。
ラフィア椰子の葉から採取され、東南アジアや中南米など世界各地で見られますが、
なかでもマダガスカルの沿岸地域で育まれるものは、特に上質とされています。
ラフィアの収穫について
ラフィアの収穫は、自然と共存する持続可能な方法で行われています。木を傷つけることなく葉だけを採取することで、ラフィア椰子はその後も元気に育ち、長く葉をつけ続けます。マダガスカルの豊かな自然に育まれたラフィアは、ただの素材ではなく、自然からの贈り物。ヘレンカミンスキーでは、昔から受け継がれてきた現地の手法を守りながら、すべて手作業で丁寧に収穫しています。木を守り、森の環境を壊さない、自然に寄り添ったものづくりです。
1. 若い葉だけを選んで収穫
収穫は、森の中で行われます。ラフィア椰子の中心にある、まだ柔らかい若い葉だけを選んで丁寧に切り取ります。この方法なら、木はその後も自然に葉を育てていけるため、森のバランスを壊さずに資源を守ることができます。
2. 繊維を取り出す
切り取った葉の内部には、淡い緑色をした長い繊維が含まれています。職人たちは、長年受け継がれてきた手作業で、この繊維を葉の芯からやさしく分けていきます。次の工程である乾燥の準備です。
3. 天日でゆっくり乾燥
取り出した繊維は、太陽の光の下でゆっくりと自然乾燥させます。時間をかけて乾かすことで、繊維は少し縮み、色も緑から落ち着いたサンドベージュへと変化。自然の力を使ったこの工程が、ラフィアをより強くしなやかな素材へと育ててくれます。
4. 分けて、束ねて、次の工程へ
しっかり乾いたラフィアは、色や質感、長さなどに応じてひとつひとつ丁寧に選別されます。その後、きれいに束ねて、染色や編みの工程へと進みます。
この一連の作業はすべて地元の職人の手によって行われており、自然への思いやりと高い技術のもとに支えられています。
ラフィアとストローの違い
ラフィアとストロー(麦わら)は、どちらも天然素材の繊維ですが、その特徴や性質は大きく異なります。ストローは、稲やライ麦、とうもろこし、オーツ麦、大麦などの穀物を収穫した後に残る茎の部分です。農作物の副産物であるため手に入りやすく、比較的安価です。ただし、もともと繊維が硬く、水分を吸いやすいため、時間が経つとパリパリと折れやすくなり、形を整えたり、フィット感を出したりするにはあまり向いていません。一方、ラフィアは葉の中に天然の樹脂を含んでおり、それがしなやかさと弾力性を生み出します。そのおかげで、時間が経ってもひび割れしにくく、型崩れしにくい素材です。また、ほんのり防水性もあり、日常使いでも安心して楽しめる丈夫さがあります。
ラフィアの特性
ラフィアは、強くて丈夫、しなやかで柔軟性があり、染色もしやすいという、さまざまな魅力を持った天然素材です。結びやすく扱いやすいため、職人たちはデザインや技法に自由度を持って取り組むことができ、折りたたみ可能な帽子(ローラブルハット)など、機能性とタイムレスな美しさを兼ね備えたアクセサリーが生み出されています。また、ラフィアは自然な耐水性も備えていますが、完全な防水素材ではありません。長時間水に浸かると、繊維がふやけて風合いを損なう可能性があります。そのため、長く美しく使い続けるためには、日々のお手入れがとても大切です。
クラフトマンシップと技法について
ヘレンカミンスキーのラフィア製品は、ひとつひとつ熟練の職人たちの手によって丁寧に仕立てられています。伝統的な技術と現代的な手法の両方を用い、デザインの意図を形にすることで、クラフトマンシップを美しく体現しています。長年の経験と高い専門性をもとに、職人たちはさまざまな技法でラフィア素材を自在に扱い、表情豊かなアクセサリーを生み出しています。深い知識と集中したトレーニング、そして日々の工夫と進化によって、毎シーズン、美しく、そして環境への配慮も忘れないアイテムを作り続けています。
ラフィアブレイド
1. Raffia Braid
ラフィアブレイド
ラフィアブレイドは、ヘレンカミンスキーの創業者によって考案された、ブランドを象徴する技法のひとつです。リラックス感と洗練が共存するこのブレイドは、ブランドのヘリテージを今に伝えるアイコン的存在となっています。
このブレイド技法は、数ヶ月のトレーニングと、何年にもわたる経験を重ねることでようやく習得できる、非常に高度なクラフトです。職人たちは長い年月をかけてこの技を磨き、唯一無二の美しさを形にしています。
使用されるのは、マダガスカルで持続可能な方法で収穫された最高品質のラフィア。繊維は丁寧に洗浄され、自然光の下で乾燥させた後、マダガスカルとスリランカの職人のもとへ届けられます。職人たちはラフィアを手作業で割き、重さと太さを均一に整えてから編み始めます。
ブランドを象徴する「5本編み」のラフィアブレイドは、熟練の職人でも約120メートルを編み上げるのに5日ほどを要します。その長さの中に、結び目やつなぎ目が見えないように仕上げるには、高度な技術と集中力が欠かせません。
完成したブレイドは、美しいシルエットへと丁寧に成形され、ブランドのシグネチャーであるラフィアシードのロゴを添えて仕上げられます。
ラフィアクロシェ
2. Raffia Crochet
ラフィアクロシェ
ラフィアクロシェは、ヘレンカミンスキーを代表する技法のひとつであり、高度な技術が求められる手仕事です。原料には、マダガスカルで持続可能な方法で収穫されたラフィアを使用。繊維は職人の手によって丁寧に割かれ、適切なテンションが保たれるよう細かく調整されます。
その後、伝統的なかぎ針を使って、ひと目ずつ手作業で編み上げていきます。縫い目や結び目、つなぎ目が表に出ない、まるで一体化したような美しい仕上がりが特徴です。
中でも、ヘレンカミンスキーの多くの帽子やバッグに使われている「ワトルステッチ」と呼ばれる編み模様は、数ヶ月にわたるトレーニングと、何年もの経験を積んだごく一部の職人だけが習得できる技です。
このステッチを使った代表的なハットをひとつ完成させるには、熟練の職人でも約3日を要し、18,000以上の細かなステッチがすべて手作業で編み込まれています。
キラナ・クロシェステッチ
3. Kirana Crochet Stitch
キラナ・クロシェステッチ
キラナステッチは、2025年春夏コレクションで「アンパラ バッグ」を通じて初めて登場した編み模様です。シンハラ語で“太陽の光”を意味するこのステッチは、夏の日差しのような輝きを作品にもたらします。
太陽を愛するすべての人へ──
あたたかさや光、そして夏の洗練された軽やかさを表現したデザインです。
クール・クロシェステッチ
4. Kūru Crochet Stitch
クール・クロシェステッチ
2025年春夏コレクションの「ユーフォリア」や「アクエリアス」スタイルで採用された「クールステッチ」は、シンハラ語で“小枝”を意味する編み模様。細やかなテクスチャーと幾何学的な構成が特徴で、繰り返し配置することで、ドット状のストライプ柄を描き出します。
そのモチーフは、スリランカの森に佇む繊細な小枝からインスピレーションを得た、自然を感じさせる抽象的な表現です。
マラ・ステッチ
5. Mala Stitch
マラ・ステッチ
2025年春夏コレクションの「Matale(マターレー)」や「Yala(ヤラ)」スタイルで登場する「マラ・ステッチ」は、シンハラ語で“花”を意味する編み模様。
花びらがふんわりと開く瞬間を思わせる、有機的で繊細な円形モチーフが特徴です。
フェミニンでやさしい印象をまといながら、手仕事だからこそ表現できる細やかな美しさを讃えるデザインです。
ダエリス・クロシェステッチ
6. Daelis Crochet Stitch
ダエリス・クロシェステッチ
リゾート‘26コレクションの
「Hana(ハナ)」「Zuri(ズリ)」「Ivy(アイヴィー)」
「Arleth(アーレス)」「Poppy(ポピー)」
に登場する「ダエリスステッチ」は、格子状の編み模様が特徴の技法です。シンハラ語で“格子”を意味するこの名前には、構築的でありながら繊細さもあわせ持つ、独自の美しさが込められています。
いくつかのスタイルでは、ブランドの代表的な「プロヴァンスステッチ」と組み合わせることで、新しさと伝統が自然に響き合うような表現が生まれています。抜け感のある格子と、馴染みあるラフィアの編み模様が、静かに調和しています。
ラエリ・ステッチ
7. Raeli Stitch
ラエリ・ステッチ
「ラエリステッチ」は、スリランカの職人たちの手によって新たに生み出された、大胆で存在感のある編み模様です。立体感のある厚みと豊かなテクスチャーが特徴で、まるでプロヴァンスステッチをスケールアップさせたような印象。
彫刻のようなフォルムと、手ざわりから伝わるあたたかみ。スケールと質感の魅力を存分に楽しめる、クラフトマンシップの進化を感じさせるデザインです。
ラフィア製品のお手入れについて
ヘレンカミンスキーのラフィア製品を、出会った日の美しさのまま長くご愛用いただくために──。
ほんの少しの心遣いが、手仕事の魅力をいつまでも保つ秘訣です。以下のお手入れ方法をご参考にしてください。
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保管時には直射日光や湿気はできるだけ避けてください。
天然素材のラフィアは、長時間日差しに当たると色あせたり、乾燥によって繊維がもろくなったり、型崩れの原因になることがあります。濡れてしまった場合は、乾いた清潔な布で軽く水気を拭き取り、自然乾燥させてください。 -
ヘアスプレーや香水、化粧品との接触を避けてください。
ラフィアの繊維が変色したり、傷んでしまう可能性があります。 -
お手入れは、柔らかい布と中性洗剤、冷水を使って軽く拭き取るようにしてください。
汚れが気になる場合は、専門のクリーニング業者への相談をおすすめします。 -
保管は、風通しのよい涼しい場所で。
通気性のあるコットン製の保存袋に入れ、形を保つために薄紙などをふんわりと詰めて収納してください。
より詳しいお手入れ方法は、ラフィア製品のお手入れ方法をご覧ください。
ヘレンカミンスキーとラフィアの物語
ラフィアは、ヘレンカミンスキーのコレクションを語るうえで欠かせない存在です。
受け継がれるクラフトマンシップと、サステナブルな未来への取り組み。その両方を象徴する素材として、ブランドの核を担っています。
熟練の職人たちの手によって一つひとつ丁寧に仕立てられたラフィア製品は、アクセサリーの美しさと実用性を兼ね備えた、まさにヘレンカミンスキーらしさの結晶です。
ラフィアハットやバッグのコレクションをさまざまなスタイルでご覧いただけます。
FAQs
よくあるご質問
Q:ラフィアとは何ですか?
A:ラフィアは「ラフィア椰子」の葉からとれる天然繊維です。マダガスカルの沿岸地域でとれるものが最も高品質とされており、東南アジアや南米などでも見られます。
Q:ラフィアはどうやって収穫されますか?
A:ラフィアの葉を丁寧に裂いて天日で乾燥させることで、繊維が縮まり、緑からやわらかな黄土色へと変化します。植物本体を傷つけずに収穫できるため、持続可能な素材とされています。
Q:ラフィアの特長は?
A:ラフィアの葉には天然樹脂が含まれており、しなやかで丈夫。少しだけ水にも強く、長く使っても割れたり脆くなりにくいのが魅力です。染色しやすく、個性的なデザインづくりにも適しています。
Q:ラフィアは丈夫ですか?
A:はい、とても丈夫です。天然樹脂のおかげでひび割れしにくく、長く使える素材です。
Q:ラフィア製品はどうやってお手入れすればいいですか?
A:中性洗剤と冷たい水を使い、柔らかい布で軽く拭いてください。自然乾燥が基本です。落ちにくい汚れは専門のクリーニング店にご相談ください。
Q:ラフィアは水に濡れても大丈夫ですか?
A:ある程度の耐水性はありますが、防水ではありません。水に浸すと形が崩れることがあるため、濡れたらすぐに乾いた布で水気を取り、自然乾燥させてください
Q:ラフィアとストロー(麦わら)は同じものですか?
A:違います。ストローは小麦や大麦などの茎から作られる乾燥繊維で、比較的硬くて脆くなりやすい素材です。一方、ラフィアはしなやかで扱いやすく、水や経年変化にも強いという特長があります。
